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小児耳鼻科

小児の耳鼻咽喉科疾患

中耳炎と副鼻腔炎

小児で多くみられる疾患は中耳炎と副鼻腔炎でしょう。
この2つの症状と治療方法についてご説明いたします。

右の写真は代表的な治療設備ネブライザーで、
薬剤の吸入をすることで、症状の緩和を図る医療機器です。

中耳炎

Q. 中耳炎とは?

A.

中耳腔に炎症による膿汁がたまった状態です。
膿汁が多量にたまると、鼓膜が腫脹して痛みを伴いやすく、高熱が出たりします。

Q. どのような原因で起こるのですか?

A.

もともと中耳炎を繰り返している場合や、風邪や慢性副鼻腔炎から起こることが多いです。
耳と鼻をつないでいる耳管から鼻内の雑菌が中耳腔に入ったり、耳管機能(中耳腔に空気を供給する)が悪い状態が続いたときに起こります。

Q. どのような治療を行うのですか?

A.

軽いものであれば、抗生物質で菌を殺し、粘膜の腫れを引かせる薬(抗アレルギー剤、消炎剤)、粘調な膿汁をさらさらにする薬等にて、耳管機能を改善させて、治癒に導きます。
この際、鼻の状態をよくすることが、治癒の近道になりますので、可能な限り通院の上、鼻の掃除を行います。
程度が重ければ(中耳腔の膿汁貯留が多い場合)、さらに鼓膜を切開して膿汁を排泄することで治癒機転を早めます。

副鼻腔炎

Q. 副鼻腔炎とは?

A.

副鼻腔が炎症を起こした状態をいいます。
副鼻腔の粘膜が腫れたり、副鼻腔に膿汁がたまったりします。

Q. どのような原因で起こるのですか?

A.

鼻腔から副鼻腔にバイ菌が入り、炎症を起こした状態です。
風邪の症状をきっかけとし、その症状を繰り返しやすいです。

Q. どのような治療を行うのですか?

A.

中耳炎と同様、抗生物質と膿汁の排泄を促す処置が中心になります。

「風通しのよい状態」を維持。これが治癒への近道です。

中耳炎や副鼻腔炎は「風通しのよい状態」を維持することが出来ればほとんど治ります。

「風通しのよい状態」にするために、様々な薬、治療を組み合わせているわけです。

治療にはステップがあり、内服だけでよくなるお子さんもいますが、それで治らないケースでは、鼓膜切開をしたり、チューブを入れたり、毎日のように鼻処置に通院してもらったり、お子さんの病状に合わせて、「風通しのよい状態」を作り出すために必要と思われる方法を提案いたします。

とは言え、ご都合もあると思いますので遠慮なくお伝えください。

出来るだけ無理のない範囲で、効果が最大になる方法を検討します。

その他対応疾患

扁桃炎

扁桃腺に菌が感染し、炎症を起こす病気。一度感染すると菌が完全に無くなる事がなく、

体力が低下した際などに再発します。通常は抗生物質投与で治癒します。

アデノイド増殖症

のどには扁桃(へんとう)と呼ばれる組織があり、外界から細菌やウイルスが体に侵入しようとするのを防御する役割を果たしています。鼻腔の奥にある扁桃組織を咽頭扁桃(アデノイド)といい、通常はアデノイドの肥大は病的な意味をもたないのですが、時に肥大に伴ってさまざまな症状が現れることがあり、アデノイド増殖症と呼ばれています。
(鼻づまり、いびきが大きいなどの症状が現れます。)

症状が多様であるため、原因がアデノイド増殖症と気づかないことも少なくありません。
疑わしい症状があれば、耳鼻咽喉科を受診するようにしてください。

アレルギー疾患

アレルギーとは、免疫反応が、特定の抗原に対して過剰に起こることをいいます。

ハウスダスト・花粉・ほこり等が代表となる抗原です。治療内容等、詳細は医師にご相談ください。